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 3500年前に「ヴェーダ」を聖典とするバラモン教が成立し、このバラモン教に民間の信仰や習俗が混入してヒンドゥー教が成立しました。
 日本では、仏教やキリスト教ほどにヒンドゥー教のことは知られていませんが、ヒンドゥー教の神々は仏教とともに日本にはいってきまして、民間で広い信仰を集めていますし、その考え方は現在の日本人に深くかかわっているのです。

 バラモン教の神々のうち最も偉大な神はインドラで「リグ・ヴェーダ」聖典の4分の1の讃歌がこの神に捧げられています。
 インドラは天界を支配する神で、地上の生産のため雨を降らせたり、金剛杵=稲妻を武器としており武勇と奸智にあふれた神です。阿修羅と闘争したりしましたが、のちに仏教の守護神となります。インドラは釈尊の修行中にしばしば身を変じて、その求道心を試したのですが、釈尊成道ののち帰依して帝釈天となり仏教の守護につとめます。
 法華経序品には、帝釈天が2万の眷属をつれて釈尊の説法の座に連なったとされています。

 柴又の帝釈天は庶民に親しまれ、庚申の日の縁日には参詣者がたえず、信仰をあつめています。帝釈天は「神々の帝王」といわれ、飢饉と疫病の神として不思議の利益をもたらすといわれています。庚申は60日で一巡するカノエサルの日のことで、この日に人間の体中の三尸虫が睡眠中に天にのぼり罪悪を天帝につげるというのですが、この天帝が帝釈天だということです。

 インドでは、魂の輪廻が信じられていますが、多数の神々を祭り、よい世界への転生を祈ります。神々は数は多いですが、唯一なる神の副次的な神が多くあり、それはなにものも除外するより同化させることを考えた結果です。
 「あなたは、私のほかに何物も神としてはならない」という掟をもったユダヤ教や、西欧型の一神教とは根本的にちがうのです。ヴィシュヌの化身クリシュナが「人がいかなる神をあがめようとも祈りに答えるのは私である」とヒンドゥー教聖典で宣言しています。

 正しい人間は死後天界におもむきますが、悪い人間は暗い世界におとされると信じたインドの人々は、悪事を行ったものは不幸な状態に転生するという基本的な因果の法則により生死輪廻を信じました。
 このような死後の輪廻から逃れたいという願いは、2500年前頃より急速に広がり、新しい宗教を期待するようになり、仏教、ジャイナ教などが誕生したのです。
 神々に供犠する宗教から、道徳や宗教的戒律を守ることにより、良いところに再生できるとするもの、さらには精神の完全な解放を願うことから出家修行したり、神秘的直観が重視されたりします。そして新たに神々も出現するのです。

 インドラ、アグニ、ヴァルナ等の神々から世界を創造するブラフマー、その創造された世界を維持するヴィシュヌ、そして破壊するシヴァの三神が中心となり、これらの神々により宇宙も人間も支配されるというのです。
 火の神アグニは「火天」、水の神ヴァルナは「水天」として仏教の守護神になります。また、死者の神ヤマは南方の地獄にすみ、罪を犯した者を罰する神として「閻魔」となりました。

 こうした神々は仏教の十二天、十王等となり仏教を守護します。
 ブラフマーは梵天のことで帝釈天とともに天界を支配し、その孫クベーラは「毘沙門」と漢訳されています。ヴィシュヌは神々に不死をもたらし、吉祥天を妻にし巨鳥の迦楼羅に乗る偉大な神です。シヴァ神は大自在天、大黒天、千手観音として仏教守護神となり、その子が韋駄天と聖天だといわれています。
 このようにインドの偉大な神々は、仏教の守護神となり日本にきて民間信仰の神として多くの大衆より礼拝され信仰されてきました。

 



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