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 お盆の行事は、人間の美しい心、思いやり、いつくしみの心がこめられております。お盆には今はなき先祖さま、父母、妻子が生家にもどってくると古来考えられ、心をこめて御精霊さまをお迎えします。

 道に迷わないように迎え火をたき、墓には、盆灯籠をつけ、精霊さまが馬に乗ってお帰りになるというのでナスに割箸の足をつけ、とうもろこしの毛を尾にして馬を作り、野菜や果物を供え、喜びの対面が細くても長くなるようソーメンを供えしたり、ナスやウリ、洗米で作った百味飯食を無縁の精霊さまにお供えし、棚経をあげてもらい、亡き人に語りかけ、過ぎし一年を振り返る行事なのです。

 
お盆は、七世紀頃から始まったようですが、何故こんなことをするのでしょうか。それは死者に対する恐れと、追慕の情からこんな風習が生まれたのです。葬式や法事は死霊の冥福、追善、回向であり、それを三十三回忌まで済ますと、この世の穢れが浄化され、「ホトケ」となって子孫を守ってくれるとされ、感謝、報恩のお祭りをするようになったのです。

 
法華経は、正しい教えを実践することを通じて、正しい智慧を得て、それにより悟りの状態となり即身成仏すると説かれており、個人の悟りのみではなく、すべてのものの悟りを目標としています。この世を去った精霊も輪廻転生の世界で苦しまないために、生き残った者が功徳を積み、それを死者に回向することによって、迷いの世界にいた精霊は成仏することができるとされています。

 
人間にとって最も大きな悲しみは、自分が死ぬことよりも、自分が愛したものを失うことです。肉親の死はとてもつらいことです。子や孫の死は、もっと悲しいことです。一人の人間としての、「生命の不思議」に対する感謝の表現が供養であり、今は亡き親しい方が死後の世界でただ一人で餓え渇き苦しまないようにと願うのが慈悲の心です。

 供養は生きているものにとって死者に敬愛・報恩の気持ちをつたえる唯一の方法です。
先亡の供養は心から感謝の念をささげなければなりません。やがて自分も死する時がくるが「迷い」の世界に入らない努力を先祖に誓うのです。先祖をまつることは自分の足元を見つめ、自分の生活を守ることで、子孫の未来を開きます。年忌の供養も大切にしなければなりません。



法華宗妙法寺本堂

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