本文へスキップ
   ご相談・お問い合わせはTEL.0795-87-0090  
   〒669-3812 兵庫県丹波市青垣町小倉809


 除夜祭は、大晦日の夜に修行される法要で、その法要とともに除夜の鐘が鳴り響きます。大晦日の夜は、全国各地の寺院で除夜の鐘を撞きますが、「除夜」とは、過去一年間の煩悩が「除かれる夜」という意味です。そして、除夜の鐘は、私たちの過去一年間の煩悩を清浄にするために打ち鳴らされる百八(百八煩悩)の鐘のことをいいます。

 「煩悩」という言葉は、一般には欲望に近い意味で用いられていますが、そうではなく私たちの心や身体を煩わし悩ます精神的な作用のことをさしており、誰しもが陥る心の状態を意味しています。

 その最も根源的な煩悩には、貪りの心をあらわす「貪欲(とんよく)」、怒りの心をあらわす「瞋恚(しんい)」、愚かさの心をあらわす「愚癡(ぐち)」の三つがあり、仏教ではこれを「三毒」と呼んでいます。そして、これら三毒も含め仏教では古来から「百八煩悩」といった言い方をしてきました。

 この「百八煩悩」の数え方には、「四苦八苦」の「苦」を基に数えるもの、私たちの感覚器官である六根(眼、耳、鼻、舌、身、意)を基に数えるものなど多数の説がありますが、インドでは「百八」は数が多いことを表現する数字として用いられていることからして、単に「たくさんの煩悩」だと考えればいいのではないかと思われます。ちなみにインドでは「八万四千」という数字も「数え切れないといほど多いもの」といった意味で使われています。

 話を元に戻しますと、除夜に撞く百八の鐘は、われわれの心のうちにある多くの煩悩を象徴したものだといえます。心静かに鐘を撞き、今年一年の自分の生活を振りかえり反省をし、日常生活において心を煩わし身を悩ましている煩悩を鐘の音とともに滅して心の安らぎを願い、新しい年の家庭安穏を願うのが「除夜の鐘」なのです。

 大晦日には、一年間家庭が安穏に過せたことを仏祖三宝に感謝し、一年間の仏恩の報謝のため、お仏壇の掃除をし、本年最後の感謝の法味をささげます。そして、お寺の除夜法要に参詣し、ご自身の煩悩を滅し一年の締めくくりとしてください。

 法華宗寺院の除夜の鐘の音は「朝に響かば梵音(仏さまのお声)となり、夕に響かば、清浄の泉となり、法華のみ法を伝え、鐘韻永えに澄み、一天四海安穏、自他の所願、成就ならしめる」といわれております。

 妙法寺の除夜法要は、12月31日午後11時からです。

 


法華宗妙法寺本堂

shop info.店舗情報

法華宗 立正山 妙法寺

〒669-3812
兵庫県丹波市青垣町小倉809
TEL.0795-87-0090
FAX.0795-87-2180

法華宗妙法寺本堂