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 彼岸とは、梵語(ぼんご)の[波羅蜜の訳で、くわしくは到彼です。生死にさまよう苦悩の多い此の岸(娑婆世界)から、煩悩の中流を渡って、永遠の平安のある彼の岸(常寂光世界)に到るという意味です。

 わが国で彼岸が行われるようになったのは平安時代の初期のことで、日蓮上人ご在世の鎌倉時代には、「現世安穏・後生善処」の祈願法として武士の社会に広まり、この頃より、彼岸の中日を期して、死者の冥福を祈り、自分の得道と成仏を祈願する風習が広まっていったようです。さらに江戸時代になると彼岸の行事は民衆の生活の中に入り、寺では施餓鬼法要が行われ、先祖供養の行事として、さまざまな習俗を生むようになりました。

 彼岸の季節は、昼夜の時間が平均し、気候も暑からず寒からず中道の気候であり、それはちょうど仏さまの中道思想に通じています。そこでその中日を中心に七日間仏道修行の基本である六波羅蜜を実行し、後生菩提を求めるいわば仏教強調週間であります。

 ここで波羅蜜とは、迷いの世界(生死の此岸)より悟りの世界(涅槃の世界)に至ったという意味で、自他ともに涅槃に至らしめる菩薩の優れた行いをいいます。そして六波羅蜜とは、布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧の六つを指しています。六波羅蜜の修行の根本はすべての物に感謝する報恩感謝の修行といえます。

 お彼岸には自分が今日あることを感謝する意味において、ご先祖の回向やお墓供養するのも大切な彼岸中の仏道修行であります。 今日では先祖供養の日として、春秋彼岸の中日は、国民の祝日となっているのです。


日蓮上人は持妙法華問答抄に

       一切衆生皆成仏道の教なれば上根上機は観念観法も然るべし、下根下機は唯信心肝要也、されば経には浄心に信教して疑惑を生ぜざらん者は、地獄餓鬼畜生に堕ずして十方の仏前に生ぜんと説き給えり、いかにも信心して次の生の仏前を期すべき也

 と示されています。
 私たちは唯お題目を一心に信じれば、それは六波羅蜜の修行をすべて越える修行となり、後生善処の大願をも成就することになるのです。

 妙法寺では、春の彼岸の中日に総供養をつとめ私たちの先祖さますべての供養をすると同時に戦争・災害・事故などで生命をうばわれた人々の霊に対し、安らかな冥福をお祈りしています。少子化や未婚、あるいは子に先だたれて家をついでくれるもののない人も多くなりました。総供養に参詣して心からお題目をお唱え下さい。


 



法華宗妙法寺本堂

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